ゴーストネットが絡まったクジラが発見された2021年1月/ 奄美から沖縄の移動でペアからヒートランに!

こんにちは、水中レポーターの稲生薫子です。

今日は糸が絡まったクジラが発見されたということで、聞いた話ではありますが、状況をお話し、少しでもクジラを知らない方にも「クジラってそんななんだ」が届いたらいいなと思い、お話していきたいと思います。

into the blueでも、2月19日から3月2日まで奄美大島でホエールスイムを開催しますので、もしご興味のある方がいればお問い合わせください。
2021年奄美大島ホエールスイム残席わずか↓
http://takaji-ochi.com/specialtrip/trip05

昨年の奄美大島の親子クジラの様子はこんな感じです。
https://youtu.be/5DBKCE1XJgI

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まず一番最初に私がこのクジラのことを知ったのは、ちきゅうの学校を運営している小笠原愛ちゃんのFacebookの投稿

2021年1月10日(日)

左腕(ペクトラルフィン)に、漁具のようなものが2周ぐるっとしているシーンを撮影。

2頭で泳ぎ(=ペアと呼びます)、人間が観察できるくらいの水面近くを泳いで通過していったとのこと。

動画も拝見しましたが、13m近くある巨体と同じくらいか、それよりも長い糸が絡まっていて、糸の途中には、漁具なのか、なにやら物体が絡まっている状況。

オスかメスかは不明です。


(愛ちゃん提供)

その後、奄美大島でホエールスイムを行っている人からは、糸の絡まった同じ個体と遭遇している情報が入ってきていたので、奄美大島が終点で、ここで交尾などをして、北の寒いエリアに帰っていくのかと思っていました。

が。

衝撃的だったのはこのあと。

2021年1月23日(土)

那覇市でダイビングショップ「ant for diving life.」を経営する駒井那津樹さんのFacebookの写真。

(駒井さん提供)

まだ糸は絡まっているのですが、驚くことに3頭になっていました。

そしてさらに驚くこととしては、奄美大島の時には2周糸がぐるぐるとなっていたのですが(撮影者の許可を得ていないので写真は載せていませんが確認しました)、沖縄本島では1周(というか半分?)になっていて、たぶん腕をうごかしたりしているうちに外れたのだと思います。


(駒井さん提供)

そしてさらに驚くべき(というか面白く興味深い)ところでは、
奄美大島で見たペアとは「ペアが変わって」いて、わかりやすく言うと

①糸にからまったクジラ(奄美・沖縄共通)※オスかメスか不明
②ノーマルの個体(奄美で発見されてる)※オスかメスか不明
③ノーマルの個体(沖縄で発見されてる)※オスかメスか不明
④腕が白い別の個体(沖縄で発見されてる)※この一連の状況ではオスの可能性が99%

という構成になっているのですが、
奄美では、①と②、沖縄では①と③、④が追加されて目撃されているという状況です。

その後も24日以降などにもこの3頭(①③④)の発見情報は入っているので、このあたりが終点になるのかもしれませんが、本当のところはクジラにしかわかりません。

もしこの3頭見かけた!という情報があれば、SNSのDMにお知らせいただければ嬉しいです。

稲生FB
https://www.facebook.com/kaoruko.inou/

稲生Instagram
https://www.instagram.com/kaoruko_inou/?hl=ja

みなさんが少しでもクジラが追いやすいように、興味をもってもらえるように状況を更新していきたいと思っています。

色々なSNSを拝見していて、1つの個体の大きさが少し小さく見えることから、
「これは親子(子供は2−3歳)だ」と言っているコメントや記事などもいくつか拝見したのですが、
こちらは、親子ではなくて、奄美大島ではペア(大人2頭)で、沖縄本島付近では、ヒートラン(次の後尾を狙う行為)になっています。

※専門家によるとクジラの子供は1年で親離れします。確かに私たちも奄美大島のホエールスイムツアー内で、丸1才と思われる子供を連れた母親に遭遇したことはありますが、その後親子は別れていると推測されます。
トンガでは私は1年前の子供を連れた母親は7年間(2013ー2019)の経験にはなってしまいますが、見たことはありません※

クジラともなると、なかなか危険も伴うので、簡単に糸とってあげますと言えないのが現実。今回は少しひっかかっているだけですが、私が過去に見た中では体に絡まり、腕が動かせない状況でした。
また別の時では、なにかの要因でクジラじらみが腕にこびり付き、その腕も動かせない状況の個体もいました。

このような現状を目の当たりにしてしまうと、どうしても「たかが糸」とは思えなくなってしまいます。

そして一つ皆さんにお願いがあります。
この太いロープ(漁具やゴーズとネットという言い回しにしていますが)ところどころにフックがかかったロープが枝分かれしてるように見えます。
こういうのをなんて言うのか調べています。
もしおわかりの方がいたら教えてください。

こういう海の環境を考えるオンラインサロンHEREも運営しています。
一人では何もできないけど、みんなで一緒に海や未来の子供達のために環境を考えていきたいというメンバーも募集してます。
https://community.camp-fire.jp/projects/view/255282

とはいえ、
このあと訪れる奄美大島ではどのようなクジラに遭遇できるのか楽しみです!

ホエールスイムのメッカ、トンガ王国のホエールスイムガイドライセンスを所持したガイドも2名(越智隆治・稲生薫子)も乗船しますし、ほかの乗船スタッフもクジラ経験が豊富なのでクジラのことなど色々とお話できるかと思います。

ご希望の方はHPよりお問い合わせください。
http://takaji-ochi.com/specialtrip/trip05

去年は友達が遊びにきてくれた★